私を変えた一言

初めてインドを訪れたのはもう9年前になります。
まずカルカッタにバンコクから入りました。タイの温室に染まっていた私はもうつらいの何の。
不衛生なのはまぁいいとして、まとわり付いてくる売人やリキシャーワーラーに対して嫌悪感で一杯でした。

「とりあえずカルカッタを出よう。」
ついた翌日にすばやく決心。バラナシ行きの汽車のチケットをとりました。
さすがにその日の空席はありませんでしたが、次の日の2等寝台に空席がありました。
カルカッタから出られるのが嬉しくてたまりません。
わくわくしながら、列車の出発を待っていました。
と、突然、
「水、くれよ。」
前の席に座るインド人が話し掛けてきました。
「・・・NO.」
私は突然話し掛けられたことにおびえながらも断ります。
すると、隣の席のちょっと裕福そうなインド人が彼に水の入ったペットボトルを渡しました。
彼は礼も言わず、水を一口のみ、ペットボトルを返しました。
「NOなんて言っちゃいけなかったのかなぁ。」
と私は少し自分を恥じました。まだかわいかったんです。
しばらくすると食堂車から弁当の販売がまわってきました。
すると、私の前のインド人が私に話し掛けました。
「弁当、おごってくれよお。」
「・・・NO」
さっきの私の反省は何だったのでしょうか。
ちょっとどきどきしていると横に座っていたちょっと裕福そうなインド人が私に言いました。

「In India, everything is No Problem」

私が変わったのはその日からです・・・。

まだかわいかった頃の私。カジュラホにて。

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